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書道で生計を立てている人が文芸美術国民健康保険に申請〜加入〜役所で手続きをする、までのお話②

書道で生計を立てている人が文芸美術国民健康保険に申請〜加入〜役所で手続きをする、までのお話①の続きです。

文芸美術国民健康保険に加入するためのざっくりな流れとして、

(1)文芸美術国民健康保険に加入を斡旋してくれる団体に加入する。
 →私の場合は全日本書道連盟です。

(2)文芸美術国民健康保険組合に加入の申請をする。
 →Web上で加入申込み手続きをします。

(3)文芸美術国民健康保険組合に必要書類を送付する。
 →加入申込書や、確定申告書、作品例など。

(4)無事審査が通過すると、文美国保の資格通知書が郵送される。
 →月末頃に簡易書留で送られてきます。

(5)14日以内に役所で国保の切り替え手続きをします。
 →保険年金課で手続きをします。

この(1)〜(5)のうち、(3)がややややこしく手間がかかりますが、そのほかは簡単です。

順を追って解説していきます。

(1)文芸美術国民健康保険に加入を斡旋してくれる団体に加入する。

文芸美術国民健康保険は、前提として加入を斡旋してくれる団体に加入をする必要があります。

斡旋団体はこちらから確認をすることができますが、私の場合は全日本書道連盟にしました。
年会費の安さと、ホームページ上で手軽に加入の申請ができたのが理由です。

http://shoren.jp/page_guide.phpから引用

①の入会案内をクリック、②のお問い合わせを入力します。

http://shoren.jp/page_mailform.phpから引用

必要事項を入力します。

お問い合わせ内容ですが、以下のように入力しました。

数日後、以下のように返信がありました。
そのまま掲載するのはまずい気がするので、要点だけをまとめると、

・入会可能です。
・渡辺先生の場合は「準会員」として入会すればOK
・文美国保に加入するために当連盟(全日本書道連盟)に入会していることは大前提として、その上で以下3点、
①書道での収入があること(書道指導料や書作品販売など)
②書作品を販売していること、または書作品を展覧会等で発表していること
③書家または書道家として、確定申告していること
これらの条件を満たしているかどうかの審査が文美国保側にて実施されます。
文美国保のホームページ上で申請をすると(ざっくりな流れの(2)の手順のこと)、自動的に全日本書道連盟に連絡が入るので、そしたら全日本書道連盟の会員であることを証明する書類を渡辺先生に送付します。
・会員を証明する書類と、必要書類を文美国保に提出をしてください。(ざっくりな流れの(3)の手順のこと)
・全日本書道連盟に加入するための書類は、すぐに郵送します。

ということでした。
「加入する」が全日本書道連盟になのか文美国保になのか、どこに申請してどこに書類を送付なのかややこしいですね。
これは実際に手続きを進めながら手順を確認すると、「あ〜そういうことか」とわかりやすいと思います。

さて、ここらでドキドキしちゃう項目が①〜③の書道での収入やら、展覧会での発表やら、確定申告やらですよね。これらを証明する必要があるのですが、これは後述します。

まずは赤字で示した全日本書道連盟に加入するための書類が郵送していただけますので、こちらが手元に届いたら必要項目を記入して、返送しましょう。
こちらは写真を撮る前に返送してしまったのであれですが、

・名前、住所
・雅号
・書歴
・所属している書道団体

などを記入した記憶があります。

私は最近書道を始めたので、書歴という書歴はほとんどないのですが、数年前に東京書作展に出品したこと、書写検定の1級に合格していることを書いてみました。
所属している書道団体はありませんので、「無し」と書きました。

返送して数日後、入会を受け付けた旨と、全日本書道連盟の会報などを送っていただきました。
この後に、ざっくりな流れの(2)文芸美術国民健康保険組合に加入申請をします。

(2)文芸美術国民健康保険組合に加入の申請をする。

さて、全日本書道連盟への加入は完了したので次のステップにうつります。

文芸美術国民健康保険組合のホームページにアクセスし加入申込み手続きをします。
ページ最下部に「加入申込み手続きをはじめる」があるのでクリックをします。

このあとのページのスクリーンショットを撮っていなかったので割愛しますが、必要事項を入力したり、Web上で口座振替登録が可能な人はそれを入力します。

加入申込みフォーム入力完了のお知らせメール

口座振替登録完了のお知らせメール

私はみずほダイレクトに登録していたので、サクっとWeb上で全て完結できました。

おそらく「加入申込みフォーム入力完了」の部分が、上のほうで書いた以下の青字部分に該当します。

数日後、全日本書道連盟から会員であることの証明書私の住所宛に郵送されてきます。
これを(3)のステップで、他の書類と一緒に文美組合に提出をします。
(全日本書道連盟から直接、文美組合に証明書が郵送されるわけではないということ)

こちらが送っていただいた加入証明書。全部掲載するとまずそうなので、雰囲気だけ。

(3)文芸美術国民健康保険組合に必要書類を送付する。

さてこの(3)が結構厄介です。

文芸美術国民健康保険組合に提出しなければならない書類は以下7点です。

①加入申込書
②個人番号・身元が確認できる書類
③所得税の確定申告書控えすべて
④作品例
⑤住民票
⑥加盟団体証明書
⑦預金口座振替依頼書(→ホームページ上で口座振替登録フォームにより金融機関の振替の承認がされている場合は不要)

①は文芸美術国民健康保険組合のホームページ上でダウンロードできます。印刷をして、必要項目を手書きで記入します。
②、③、④、⑤は自分で用意する必要があります。
⑥は、(2)のステップでいただいた加入証明書なので、既に手元にあるはずです。
⑦は、私の場合はホームページ上で完結したので、こちらについてはよくわかりません。

③については、私はe-Taxで確定申告をしているので、以下をスクリーンショットし、印刷して提出しました。

③の確定申告書類と、所得の内訳書です。
職業欄の記載が文芸美術著作活動に従事していることが必要になります。
私の場合は「書道教室の運営」としています。

所得の内訳書は、どういう仕事をしているのか、所得の内訳は何かを詳しく記入する必要があるのですが、よくわからなかったので、書道やペン字を指導していること、お手本などを販売していることを書いてみました。

問題は④の作品例です。
(1)のステップで全日本書道連盟に教えていただいた以下の「書作品を販売していること、または書作品を展覧会等で発表していること」が、おそらく④の作品例に該当するのですが、私はどちらもしていませんでした

じゃあどうすればいいかと考えたのですが、私は書作品は販売していないのですが、お手本や書籍は販売していたので、ダメ元でこれらのことを書いてみました。
実際の商品を送るととんでもないボリュームになるので、販売先のURLを記入し、インターネット上で詳細が確認できるようにしました。
専門学校様にも書籍を納品したことがあるので、その納品書も添付してみました。

恐らくですが今の時代であれば、インスタ等のSNSや、ブログ上で作品をアップしていたのなら、それを見せても作品例になるのかなと思います。確実ではないです。最終的には総合的に判断されると思います。
普通は展覧会への出品をされている方が殆どだと思うので、④で頭を悩ませないのかなと思います。

さて、①〜⑥を文芸美術国民健康保険組合に郵送しました。
郵送したのが7月の中旬頃でした。
以下にあるように、毎月5日を申込締め切り日としているとのことなので、私の場合は8月5日の申込締め切り日分となりました。

(4)無事審査が通過すると、文美国保の資格通知書が郵送される。

「全然郵送されてこねぇ」「え、落ちた?」と思っていたのですが、9月2日頃に郵便受けを確認したところ、チラシにまみれて不在票が入っていました。8月30日に配達しにきたようです。

こんな感じで簡易書留できます。

簡易書留で配達されるということは、恐らく審査が通過したと思ったので喜ばしかったです。
もし審査に落ちていたなら、わざわざ簡易書留にする必要ないと思うので。

開封してみると、やはり審査が通過したようで、資格情報通知書などが入っていました。
個人情報の塊なので、ほとんど黒塗りですが雰囲気だけ。

(5)14日以内に役所で国保の切り替え手続きをします。

無事、文美国保の資格情報通知書が届きましたので、今度は現在加入している市区町村の国保の切り替え手続きをしなければなりません。
私は現在、草加市の国保に加入しているので、役所にて手続きを行いました。

役所では保険年金課で手続きをするようでした。
何をしたいのかスタッフさんに説明したら、すぐに手続きを行ってくれました。
手続きは信じられないぐらい一瞬でした。
資格情報通知書のコピーをとられるのと、書類に名前を書いて終わりでした。

以上です。

感想

もし審査に落ちてしまったら、おそらく④の作品例だと思うので、どういうものを提出すればいいのか文美国保組合に電話して確認しようと思っていましたが、問題なかったようでよかったです。

(3)のステップだけちょっと手間がかかったのですが、そのほかは重荷に感じませんでした。

文美国保に加入できたことで、保険料が節約できるということも嬉しいのですが、何より「文芸美術および著作活動に従事している」ということが公的に認められたような気がして嬉しかったです。
芸術分野でちゃんと飯が食えてる、みたいな。

ぜひ硬筆・毛筆1級合格者の方も、将来(もしくは現在)、文美国保に加入することがメリットに感じるぐらい活躍をしてほしいです。その際はぜひ全日本書道連盟に加入してください。
(全日本書道連盟のキャッシュフローがあまり思わしくありません😞)

よろしくお願いいたします。