楽器は、出せる音域が決まっているのと同じように、筆にも出せる細さ・太さの限界が決まっています。
正確には、美しい線の限界ですね。
賞状を書いているときに感じた
毛筆書写技能検定1級の第6問は、賞状を書く問題が出題されます。
当然、小筆で書くのですが、さまざまな小筆を試した結果、「筆は書きたい字粒の大きさによって、使い分けた方が良い」という結論にいたったのです。
例えば、賞状においては、
A. 贈者の肩書と日付が一番小さく、
B. 「賞状」というタイトルが一番大きくなります。
私は最初、同じ小筆でAとBを書いていたのですが、Aは上手に書けるのに、どうもBが上手に書けない。
筆が小さいんだ!と思って、少し大きめの小筆で書いてみたら、Bは上手に書けたのに、今度はAが上手に書けない。
そもそもこの時点で、「じゃあ小筆を使い分ければいいんだ」と考えればよかったんですが、「賞状は、同じ小筆を使うんだよ」と教わっていたので、そういう選択には最初ならなかったのです。
初心者あるあるだと思うんですが、「普通に考えればこうでしょ」と思われるようなことでも、やはり初心者ですから、普通なことでも普通に考えられないんですよね。
ということで、同じ筆で頑張ってた時期がありました。
ある時、実験として、小筆を使い分けてみたら、あら不思議。AとBがとても上手に書けました。
ということで、最初の結論にいたったということです。
筆の限界を超えて表現すると、変な字になる
筆には「これ以上、太く・細くすると、美しくなくなる」という臨界点みたいなものがあり、それを超えてしまうと、やはりその筆の持ち味を最大限だせなくなります。
書きたい字粒の大きさによって、筆の大きさも変えていった方がよろしいかと思います。




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