金陵城西樓月下吟 李白

金陵夜寂涼風發
獨上高樓望呉越
白雲映水揺空城
白露垂珠滴秋月
月下沈吟久不歸
古来相接眼中稀
解道澄江浄如練
令人長憶謝玄暉

金陵(南京)の夜は静かで、涼しい風が吹きはじめる
一人で高楼に上り、呉越の地を遠く望む
白い雲が水に映り、廃墟の城が揺れて見える
白露は真珠のように垂れ、秋の月に滴る
月の下で沈思していると、長い時間が過ぎても帰りたくなくなる
昔からこうして互いに心が通じ合うことは稀である
澄んだ川の流れが清く、練り絹のように美しいことを知れば
人は誰しも謝玄暉(謝霊運)を長く偲ぶようになる

静かな秋の夜に詩人が高楼に登り、自然の風景を眺めながら、古人を偲び感慨にふける情景を描いています。