令和6年度第2回硬筆毛筆書写技能検定試験において、セカンドオピニオンコース(現在は凍結中)を受講されている当教室の生徒さん3名が、硬筆1級、毛筆1級、に合格され、更に成績優秀者として表彰されました!
また、令和6年度第1回の試験においても、毛筆1級に合格された方も成績優秀者として表彰されました!
一人目の方 毛筆1級 合格 (日本書写技能検定協会理事長賞 受賞)
こちらの生徒さんは2022年12月にご入会いただき、こちらの記事で紹介させていただきましたお一人目の方です。
硬筆と毛筆の1級合格に向けて、同時進行で学習を進めていまして、先に硬筆1級に合格、それから毛筆1級の合格に向けて取り組んでいました。
硬筆1級を既に合格されている状態でしたので、字形については申し分ない素晴らしい仕上がり。
あとは筆特有の肉の付け方と、古典臨書、自由作品が課題でした。
私もそうだったのですが、先に硬筆を合格していると、筆で字を書いているのになんだか太いボールペンで書いたかのような、よくてコピックで書いたかのような、太・細に変化がない仕上がりになりがちなんです。
筆っぽさとは何かを説明するのはなかなか難しいですが、古典にヒントがあるかなと思います。
さて2023年6月の硬筆1級合格後、2023年11月の試験で毛筆1級に合格しちゃうかも!?と思ったのですが、不合格(理論合格)となってしまいました。
指摘項目は、やはり第3問古典臨書と、第4問古筆臨書、そして草書の字形を失敗してしまったということで、第1問草書にチェックに入っておりました。
この結果と、ご本人の実力を鑑みると、本当にあとちょっとなんだよなぁ!という感じでした。
ご本人としては、「賞を取りたい!!」と強く熱望されていたので、2回目以降の受験は、理論合格の特典は使わず実技と理論の同時受験で頑張ってきました。
そして2024年1月の試験でも結果は不合格。
指摘項目は、第1問草書と、第6問賞状のみ!
前回課題だった古典臨書と古筆臨書はクリアしました。
正直、なぜ第1問草書にチェックが入ってしまうのか私でもわかりませんでした。
2024年6月の試験からは、実技の結果がレーダーチャート形式で表されるようになりまして、これが更に受験者を迷走させるような謎評価システムになってしまいました。
2024年6月の試験でも、残念ながら不合格!!
前回まで一切指摘が入らなかった第2問、第5問が合格ラインに到達しておらず、第2問が評価7、第5問が評価5でした。他の問題も、同じかそれ以下という結果。
ちなみに各評価の水準はこんな感じ↓
不合格になってしまった人で、一部でも評価10に達している人を見たことがないので、このレーダーチャートからは信頼性が感じられない、というのが私の所感です。
レーダーチャートにするのは良いんですが、評価コメント欄をテンプレ回答で終わらすのではなく、ちゃんと補足とかアドバイスとかいれておかないと、ますます勉強が迷宮入りしてしまって挫折し、書写検定の受験を辞めてしまうんじゃないかと危惧しています。
であれば、レーダーチャート以前の旧形式のほうがまだマシです。
さて、この結果からご本人は絶望を味わいましたが、そこで諦めないところがご本人の凄まじい合格への執念。これですよねやっぱり。
ついでに私も絶望を味わったわけですが、私は私で、私の感覚を信じて、毎月のレッスンでこまか〜〜いところを指摘していきまして、そして2024年11月の受験を迎えました。
迎えた試験後、感想を送っていただきましたが、「下手すると理論も落ちてるかもしれません」ということをおっしゃっていて、おぉ・・・・・と思いました。
聞くところによると、理論の記述問題で「墓誌銘」が出たようで、これがかなりイレギュラーでした。
おそらくここ数年の記述問題の中では、一番難しい語句です。
「死者とともに埋葬される石版のことで、死者の名前や功績などが書かれている。美人董氏墓誌銘がその例」
みたいな感じで書けば50点近くもらえて、少なくとも「死者と一緒に埋葬される、石のこと」的なキーワードが入っていれば、20点〜30点はもらえたかなと思います。
いや〜さすがに合格すると思うんだよなぁと思っていましたが、合格!!!!
合格のご報告というタイトルのメールを受信したときは、お!!!!!となりました。
理論問題の点数を拝見すると、スレッスレで合格となっていました。
もちろん問題との相性とか、相対評価なのでそのときの受験者層のレベルもあるのですが、これで合格するなら、なんで前回合格しなかったんだろう・・・?という思いは正直ありました。
因みに今回合格のレーダーチャートは、第4問だけ評価9で、他の問題は評価10でした。
んんんんんん〜〜〜〜〜?!?!?これでこの評価なら、前回の絶望的な結果は一体・・・という、本当に謎評価システムです。私の感覚もバグるので、本当にやめてほしいです。
入会いただいてちょうど2年ぐらいで、硬筆1級・毛筆1級の合格となりました。
そして12月24日、合格だけでも嬉しいのに、なんと日本書写技能検定協会理事長賞(全国2位)を受賞したというお知らせもきました!!!!!
書写検定といえばこれですよね、連続して不合格したかと思えば、合格したときはあっさり受賞してしまうというコレ。本当に謎審査です。
ということで、約2年間の合格に向けてのお勉強、大変おつかれ様でございました。
もう受験しなくて良いということが一番嬉しいんです、この試験って。
二人目の方 硬筆1級 合格
こちらの生徒さんは2022年6月にご入会いただき、月1回のレッスンを実施し、硬筆1級の合格に向けて取り組んでおりました。
硬筆1級の勉強もされつつ、聞くところによると他の難しめの資格の勉強など、様々なことを同時進行で進めつつでしたので、お忙しい合間を縫っての日々だったと思います。
ご入会後、レッスンを何回か実施し2023年1月に硬筆1級に挑戦しましたが、残念ながら不合格。
しかし、指摘項目を見るとそこまで絶望的な結果ではなかったのと、レッスン中にご提出いただくものも、これぐらい書ければ合格できますよ、というものばかりだったので、もう少しで合格できそうだなと感じていました。
そして2023年6月の試験も、残念ながら不合格!!
これには私もハテナマークが浮かびました。
試験中に書けたものが全てなので、レッスン中に提出いただくものがよかったとしても、必ずしも試験には合格しないというのはわかっていましたが、重点的に対策したはずの第6問掲示文の全体構成にチェックが入ってしまったのはまいりました。
入会前に受験したものも含めてこれで4回目の不合格ということで、かなり落ち込まれていました。
そして2023年11月の試験、5回目の受験でしたが、これも不合格😨
今回は第2問草書にチェックは入っていませんでしたが、依然として消えない第6問掲示文の全体構成。
これが本当に謎指摘でした。
一旦、他の資格勉強があるのでお休みし、次回の受験が2024年11月となりました。
その間、検定協会の書写能力診断テスト、通信講座なども利用していて、そして2024年の11月の受験で無事合格されました!!
なので、6回目の受験で合格ということで、本当に途中で諦めずに続けられたと思います。
やはり思うのは、不合格が連発しているときは、他の人に自分の書いたものを見てもらうことが大事だと思います。
自分では気づけないことが、他人がみたら一発でわかることがあったりします。
例えば微妙に中心がズレていたりとか。
硬筆1級合格まで、ちょうど20回のレッスンでした。
大変おつかれ様でございました。
今後は毛筆の受験を予定されているようです。
三人目の方 硬筆1級 合格
こちらの生徒さんは2023年3月頃にご入会いただいたオンラインの生徒さんで、こちらの記事で紹介したお一人目の方で、10ヶ月のレッスン後、2024年1月の試験で準1級に一発合格し、その後、1級合格に向けて取り組んでいた生徒さんです。
準1級に合格した時点で既にお上手で、1級合格まであと少し!という感じでした。
毎月1回レッスンを実施していきまして、2024年6月の試験で合格する感じはしましたが、確実ではなかったのでこれはスキップし、2024年11月の試験に向けて、取り組んできました。
こちらの生徒さんは、課題をご提出いただくたびにレベルアップしていくのが特徴的な方でした。
特に、「あれ、それ教えたっけ!?」というようなペン遣いをされていたのが特徴的で、きっと素晴らしい書を鑑賞したことでそれを自分のものに吸収されたのかな、という印象を受けました。
更にスゴイと思ったのが、第5問自由作品は漢詩の練習を続けていたのですが、あるときから現代詩もご提出いただくようになって、そちらの完成度も非常に高い!
私の生徒さんで初めて、現代詩と漢詩の両刀使いになられていたのが印象的でした。
これは合格するな〜、と思っての2024年11月受験、やはり合格をされました。
あっさり合格されましたが、見えないところで相当努力、鍛錬を積まれたんだなと言うのが字から伝わってきます。
硬筆1級合格まで、体験レッスン含めて19回レッスンを実施しました。
合格おめでとうございます。
2024年6月に毛筆1級合格の方 全国検定振興機構理事長賞(全国4位)受賞
こちらの生徒さんは、こちらの記事で紹介させていただきましたお一人目の方で、2023年6月の試験で毛筆1級に合格された方です。
繰り返しになりますが私のところにいらっしゃった時点で既にお上手で(毛筆準1級合格、硬筆1級合格)、私がお教えさせていただいたことといえば、書写検定ウケの良い作品作りの仕方のみです。
それまでご指導されていた先生方と、ご本人のたゆまぬ努力の結果が、このようにたまたま私が合格の瞬間に立ち会っただけという感じなので、私がスゴイ先生!というわけではまったくありません。
受賞をすると、一生それを名乗ることができるので、ペン字教室などを始めたいと思っている方は良いアピールになるかなと思います。
皆さま大変おめでとうございます、不合格になってしまった方は、諦めずに継続していけば合格できる難易度でありますので、引き続き頑張っていきましょう。