1.はじめに
硬筆・毛筆書写技能検定5級~1級は、実技問題と理論問題に分かれています。
それぞれの検定の2級まではマークシート方式なので、正直難易度は低いのですが、準1級、1級は筆記形式となります。
マークシートはヤマカンで解けますが、筆記はそもそも知らなければ問題を埋めることすらできないのです。
ゆえに難易度が高い。
因みに私が硬筆3級と2級を受験したときは、まだ筆記形式でした。
次に毛筆2級を受験したときは、マークシート形式でした。
マークシート形式、本当に簡単です。理論の難易度が一気に下がってくれましたね。
(2級までは、学生が受験することを考慮して難易度を下げたのかな?)
2.合格基準点について
硬筆・毛筆書写技能検定の合格基準点については、以下の通り
理論問題に関しては、実技より若干緩い合格基準点となっています。
若干緩いおかげで、勉強がとても楽なのです。。。
準1級では95点、1級でも85点も落とすことができます。
ですので、合格だけを目指すのであれば、
・得点源の問題はできるだけ満点を目指し、
・得点源ではない問題はそこそこの点数を目指す
という得点戦略でいくのが最もコスパが良いでしょう。
3.得点源の問題、そうでない問題を見極めること
ここからは準1級、1級だけの話題となります。
個人的に
・得点源になる問題
・得点源にならない問題
をまとめましたので、ご覧ください。
◎・・・満点を目指したい。勉強範囲が明確で狭く、対策しやすい。
〇・・・8割程度なら得点しやすい。勉強範囲が比較的明確ではあるが、やや広い。
△・・・勉強範囲が広すぎます。5割とれれば良い。
勉強の優先順位は、◎>〇>>>△です。
◎と〇の問題が安定して満点~8割取れる状態にしてから、△の問題に取り組み、5割の得点率を目指しましょう。
決して△の問題を満点目指そうとしないでください。その労力は無駄です。
(◎と〇の問題が常に満点で、時間が余ってしょうがないときに初めて△の問題に労力かけて良いレベル)
4.問題別対策法
問題別対策法を執筆しています。
各リンクから確認してください。
※順次追記していきます。
硬筆準1級
第7問A 旧字体を常用漢字に直す(5字)
第7問B 書写体を常用漢字に直す(5字)
第8問A 古典(法帖)の草書5字を楷書に直す
第8問B 古筆をひらがなもしくは漢字に直す
第9問A 書道用語・書道史(正誤式)
第9問B 書道史(作者と作品合わせ)
第10問 漢字の字体(常用漢字に直す)
硬筆1級
第7問A 常用漢字を旧字体に直す(5字)
第7問B 常用漢字を書写体に直す(5字)
第8問A 硬筆で書かれた草書(1字ずつ×5字)を楷書に直す
第8問B 古典(主として古筆)をひらがなもしくは漢字に直す
第9問A 漢字の添削(一字ずつ×5字)をする
第9問B 書道史(作者と作品合わせ)
第10問A 漢字の字体(常用漢字に直す)
第10問B 現代仮名遣いを歴史的仮名遣いに訂正する
毛筆準1級
第7問A “筆で書かれた草書10字(熟語2字×5問)を
楷書に直す”
第7問B 古筆をひらがなもしくは漢字に直す
第8問A 旧字体を常用漢字に直す(5字)
第8問B 書写体を常用漢字に直す(5字)
第9問A 書道用語・書道史(正誤式)
第9問B 書道史(作者と作品合わせ)
毛筆1級
第7問A 常用漢字を旧字体に直す(5字)
第7問B 常用漢字を書写体に直す(5字)
第8問A 古典(法帖)の草書5字を楷書に直す
第8問B 古典(主として古筆)をひらがなもしくは漢字に直す
第9問A 提示された書道用語について60字以内で説明
第9問B 書道史(作者の名前と時代を書き入れる)
第10問A 漢字の字体(常用漢字に直す)
第10問B 現代仮名遣いを歴史的仮名遣いに訂正する
5.まとめ
準1級と1級は、それまでの級と比べて、覚えなければならない知識のボリュームが膨大にあります。
限られた時間の中で効率的に勉強するためには、やはり勉強の優先順位が必要となります。
当然、得点しやすい問題に優先的に時間を割り当て、得点しづらい問題は後回しとなります。
また、理論問題を解く時のコツは、考えてはいけないことです。
問題を見る → 反射的に解答を書ける
このレベルまで勉強しないと、実技と理論の同時合格は難しいでしょう。
(初めから理論合格と実技合格を別々にする人はこの限りではないです)
6.補足(おすすめ書籍)
硬筆・毛筆ともに、理論問題を学習する上で役立つ書籍を紹介します。
1.江守賢治先生著 硬筆毛筆書写検定 理論問題のすべて
基本的に私の理論知識は以下書籍がベースとなっています。
どちからというと1級合格者向け(指導者向け)を意識して書かれている感じがしますので、初心者の人は難しく感じるかもしれません。
この書籍を入り口にして、より優しく解説している書籍を探す流れでいいんじゃないかなと思います。
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