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【毛筆書写技能検定】死んだ筆で受験すると、合格率を下げる

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全くのド素人から書道を始めた私は、筆の知識も当然ゼロでした。

どんな筆がいいんだろうか?

書体によって筆は分けた方がいいのだろうか?

高い筆のほうがいいのだろうか?

安い筆は避けた方がいいのか?

筆に寿命はあるのだろうか?

筆を新品に替えるタイミングはいつなのだろうか?

わからないことだらけでした。

そういったさまざまな疑問をひとつひとつ解消していき、現在、筆というものが少しずつ分かってきました。

今回の記事は、特に重要な「筆の寿命」について書いていきたいと思います。

毛筆書写技能検定を受験しようとしている方は、寿命を迎えている筆で受験してしまったら合格率に影響を及ぼしますし、またそのような筆で練習をしていると、練習効率を下げますので注意したいところです。

 

筆の寿命について

筆の寿命は、いくつかのパターンがあり、そのいずれかのパターンの兆候が出始めたら、寿命です。
(※新品の状態と比べたときです。すでに新品の時点で以下のパターンに当てはまっていた場合、筆が粗悪品と判断できます。)

余計な線が書かれてしまう

具体的には、

●太筆の場合

●小筆の場合

赤丸で示したように、本来意図していない線が書かれてしまうと、寿命となります。

原因・・・恐らく、長かった毛が途中で切れて短くなってしまうと、こういった線を発生させてしまいます。
     もしくは、短かった毛がなんらかの原因で外側に飛び出してしまうと、このように悪さをしてしまいます。

 

 

細く書けないor不自然に肉が減る

具体的には、

●太筆の場合

赤丸で示したように、新品のときと比べて肉が減っているのがわかります。

寿命を迎えた場合、同じように運筆したにも関わらず、このように肉が付きづらい状態となってしまいます。

●小筆の場合

赤丸で示したように、新品のときと比べて細く書けなくなってしまった場合、寿命となります。

原因・・・穂先がすり減ったため。
     特に小筆はイタチやコリンスキーの毛が使われることが多いのですが、この動物の毛はすり減るのが早いとされています。

 

 

穂先がまとまらない

●太筆の場合

写真がなくて申し訳ないのですが、

例えば露鋒で入筆し、そのまま順筆で線や点画を書いているにも関わらず、すぐに穂先が押しつぶされたような(穂先がバラけているような)状況になってしまう状態です。

つまり、意図せず常に蔵鋒の状態になってしまうということです。

原因・・・おそらく、毛のたるみ。もしくは、クセがついてしまった。

人間に例えるなら、すこしずつ年を取っていくと、皮膚にハリや締まりがなくなっていき、たるんでいきますよね。

筆も、最初は穂がしっかり締まり穂全体がピーンと真っすぐになっているのですが、だんだん毛がたるんでいき、ピーンと真っすぐならず、外側に広がっていきます。

 

寿命を長く保つには、メンテナンスの質が重要

「メンテナンスなんて特に意識しなくても、大して変わらんでしょ?」

と、メンテナンスの重要性を理解していなかった過去の自分を殴りたいです。

メンテナンス、ものすごい重要だと思い知らされました。

特に気を付けて欲しい点は2つ。

洗うときは、強くもみ洗いしない。

赤ちゃんの身体を洗うかのように、優しく洗ってあげてください。

強くもみ洗いすれば、それだけ墨が早く落ちるのですが、寿命を縮める行為です。

強い力を加えると、

毛がすり減る

毛が抜ける

毛に変なクセがつく

という最悪な状態を引き寄せます。

特に小筆!!

私は小筆を根本までおろすタイプなので、洗う時も根本までしっかり洗うのですが、絶対に強い力で洗わない方がいいです。

小筆はイタチやコリンスキー、猫の毛が使われることが多いのですが、これらはそもそも毛の性質上、すり減るのが早いとされています。

ただでさえすり減るのが早いのに、さらに強い力を加えてガシガシ洗ったら・・・・・・?

使ったらすぐに洗う

特に墨汁を含ませたあとは、すぐに洗った方が良いです。

すぐに洗えない環境の場合は、ラップでくるむなどして毛がカチカチにならないように気を付けましょう。

カチカチにさせてしまうと、毛が根本から抜けやすくなります。

また、根本の墨が溜まりすぎて固まってしまうと、筆が割れてしまいます。

筆が割れてしまっても寿命ということになるので、新品に替えちゃったほうがいいでしょう。

 

まとめ

死んだ筆は、百害あって一利なし
筆の寿命のパターンを見極める
筆の寿命を延ばすには、メンテの質が重要