「書道家になるためにはそういった経験が必要、書道歴も30年以上ないとダメ。書道で食べていくとはこういうこと」
こういった内容がインターネット上の相談サイトによく書かれているのですが、ビックリしました。
本当にそうなんですかね。。。
私の書道歴はやっと3年、硬筆に至っては2年ちょっとです。
(勉強時間数はスゴイと思います)
書道の展覧会についても東京書作展という公募の展覧会に2回ほど出品しただけ。
(もう出品しないです。出来レースシステム、出品料、表装料がバカバカしい。)
何十年も書道の先生をしている方々から見たら、私は生まれたての小鹿・完全なペーペーなわけですが、それでもありがたいことに生徒さんが毎月少しずつ増えていっているんですよね。
お客さまが私を選んでくれている理由の一つとして、「肩書はそんなに気にしない」と思ってらっしゃる方が多いのかなと。
(どちらかというと「信頼できる人なのか?」「悩み・課題を解決してくれるのか?」そういった方々が多いのかもしれません。)
もちろん肩書が足りないから、お客さんが来てくれない(=機会損失)ということもあると思います。
しかし、教室を運営していく上で絶対に必須というわけではないと肌感覚で思います。
「書道作品だけで食べていく!教室の運営はしない!」
そういった考え方を持っている場合、やはり肩書は必要でしょう。
「〇〇展覧会、〇〇賞受賞。他、数多くの賞を受賞。」
「書道歴ン十年、〇〇先生に師事」
こういった肩書は、芸術書道の場合はとても重要な気がします。
ただ残念ながら、2020年、令和の時代、「〇〇だけで食べる」という選択肢は食い扶持のリスクヘッジとしてあまり得策ではないと私は考えます。
掛け算の人材になり、お客さんに価値を提供していく
私が発注者で、”〇〇”という作業と”●●”という作業をお願いしたいと思っていて、
AさんかBさんどちらにしようか迷っている場合、
Aさん「〇〇はできるけど●●はできない」
Bさん「〇〇もできるし●●もできる」
当然私はBさんに発注するわけであります。
つまり芸術書道だけしかできません、という人材よりかは、
芸術書道と実用書道もできます、という人材の方が、せっかくお客さんが来てくれたのに帰らせてしまうという「機会損失」を発生させるリスクを減らすことができます。
さらにこれは私の場合ですが、「ホームページの作成、運用、各種SNSの設定・活用できます」「SEO対策もできちゃいます」「PC周り・ネット・メールのトラブル対応・設定等も出来ます」
など、IT系の基礎スキルを持っています。
こういった能力を掛け算できる人材になると、何万分の1、何十万分の1の人材になることができます。
代替できない人材になることによって、お仕事を独り占めできるということです。
正直IT系のスキルは、IT業界の人からみたら
「基礎中の基礎レベルでドヤっちゃって恥ずかしいですね」
と言われてしまうレベルなのですが、私は書道業界に身を置いている人間ですので、
この業界の中では上位0.1%くらいの技術レベルに入ると思います。
いまだに古い価値観こそ絶対正義だと考えることの危険性について
ということで、私は何が言いたいかというと、「古い価値観から脱却すること」をオススメしたいです。
時代が進むにつれて価値観の新陳代謝は進みます。
ちなみに令和は
「掛け算の能力をもつマルチ人材に安く発注したい」
ということが求められています。
(なので、高くつく法人よりも、フリーランス(個人)に発注したほうが良いという流れになる)
「〇〇だけ」という古い価値観のままだと、先に挙げたように「気づいたら食えなくなっている」という現状に直面するでしょう。
そういった現状に直面してから初めて嘆く前に、今の古い価値観のままでいようとする自分を嘆いたほうが、とても生産的といえます。
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